三元九運説とは
風水師・有希
古代中国では、肉眼で観察できる惑星である木星、火星、土星、金星、水星の観察により、
五行説や、
九星
が生まれました。
そして、これらの5つの惑星に太陽、月を加えた7つの天体観察から、これらが60年周期で直線状に並ぶことを発見しました。
これが、紀元前2637年で、その年から60年周期の運気が始まったとされています。
60年周期が3周期集まった180年の周期を『大運』と呼び、
大運の最初の60年を『上元』、次の60年を『中元』、最後の60年を『下元』と呼びます。これが『三元』です。
また、古代中国では、北斗七星の指し示す方向が20年周期で変化することを発見し、この方向の変化で『地運』が変化すると考えました。
これが『九運』です。9 x 20年 = 180年 ですから、合計すると上述の大運の周期に一致します。
このように、60年周期、あるいは20年周期に運気が変化しているという説を『三元九運説』と呼びます。
直近の100年間の三元九運は表1に示す通りです。
飛星派風水では、この地運は『時飛星』、『山飛星』および『水飛星』の3種類の飛星の組み合わせで表現されます。
そして、飛星派風水による住宅の吉凶の診断には、この3種類の飛星に『年飛星』を加えた4種類の飛星が使用されます
(さらに『月飛星』を加えた5種類の飛星が使用されることもあります)。
また、九運の時期には、『住宅が完成した時期』が使用されます。
後述の通り、『時飛星』は住宅が完成した時期により決まります。
しかし、『山飛星』と『水飛星』には住宅が完成した時期だけではなく、住宅の方位も関係してきます。
住宅の方位については、応用編の
宅向・座山の方位を読む
をご覧下さい。
表1 近年 100年間の三元九運
三元 |
九運 |
期 間 |
中元 |
第五運 |
1944年2月4日 ~ 1964年2月4日 |
第六運 |
1964年2月5日 ~ 1984年2月3日 |
下元 |
第七運 |
1984年2月4日 ~ 2004年2月3日 |
第八運 |
2004年2月4日 ~ 2024年2月3日 |
第九運 |
2024年2月4日 ~ 2044年2月3日 |
上元 |
第一運 |
2044年2月4日 ~ 2064年2月3日 |
三元九運により変化する地運 ・・・ 時飛星
上述の通り、三元九運により地運が変化しますが、飛星派風水において、この変化を表すのが『時飛星』です。
飛星派風水における飛星とは九星のことで、『時飛星』とは三元九運に応じた飛星の配置を意味します。
九運に対応する九星が風水定位盤の中宮に回座します。
そして、中央に回座している飛星、即ち、第七運では七赤金星が、第八運では八白土星が、また、第九運では九紫火星が、
しれぞれ最も強力な幸運の星(気)となります。
第六運の時飛星(中宮六白金星)
第七運の時飛星(中宮七赤金星)
第八運の時飛星(中宮八白土星)
図1 中元・第六運 ~ 下元・第八運の時飛星