手相診断において、感情線は、その人の過去の喜怒哀楽の履歴が詰め込まれた手相線であり、感情や性格の特徴を象徴する手相線です。 感情線は、濃淡、長さ、あるいは形状により、その人の感情や性格の特徴を表しています。 以下、感情線の見方を詳しく見てみましょう。

   感情線は、図1に示す通り、 水星丘 と 第二火星丘 の間を起点とし、 木星丘 あるいは 土星丘 に向かって伸びている手相線です。 ここでは、感情線の基本的な見方についてご紹介しましょう。

   感情線が深くくっきり刻まれ、長い線になるほど、愛情が深く、寛大で、愛する人には献身的につくします。 一方、感情線が途切れがちであったり、薄く短い場合は、薄情であり、臆病で心が狭く、利己的な傾向があります。 また、感情線は心臓の機能と強い関係がありますので、感情線が深くくっきり刻まれている人ほど、健康な心臓の持ち主であることを示唆しています。

感情線が複数に分岐した手相線がある手相は、周囲に気配りができる人であることを示唆しています。 分岐が増えれば増えるほど、それだけ愛想がよく周囲に気配りができる人ですので、周囲の人から慕われますが、 八方美人と勘違いされることもあります。

感情線が2本ある手相を二重感情線と呼びます。 二重感情線は、相反する二つの性格を持っていることを示唆しています。 例えば、普段はやさしく穏やかな性格ですが、一度怒れば鬼より怖いという人が二重感情線に該当します。 また、二重感情線を持つ人は、二度結婚したり愛人を作る手相線と言われることもあります。 これは、二重感情線を持つ人の感情が豊かであり人に好かれやすいため、異性との人間関係が広いということから来ています。 一般的に、二重感情線を持つ人は、早婚だと離婚率が高い傾向にありますが、早婚でない場合には必ずしも二度結婚するということではないようです。

感情線が途中で途切れて、一部分が二重感情線っぽく見える手相は、離婚を示唆しています。 途切れる幅が広いほど、また途切れる数が多いほど、離婚する可能性は高まるようです。

   感情線の曲がり方は感情の起伏や変化の激しさを示唆しています。 すなわち、感情線の曲がり方が急激な人は、情熱的で感情の起伏が激しい『熱しやすく冷めやすい人』であり、 感情線が曲がりが殆ど無い直線的な人は、感情の起伏が殆ど無い『クールな人』である可能性が高いようです。

   感情線の起点が小指に近づけば近づくほど、金銭欲・物欲が強く利己的であることを示唆しています。 逆に、小指から遠ざかるほど、心理的・精神的な側面を重視し、周囲に献身的に貢献することを示唆しています。

   感情線は一般的には左上がりで木星丘の方向へ伸びて行きますが、その終点の位置には性格的な個性が示唆されています。 図2の緑線（1）のように土星丘（中指の下）に伸びる感情線を持った人は、情熱的で、自分でコントロールできないくらいに物事に熱中するタイプです。 恋愛をすると、その人意外は見えなくなってしまうタイプですので、広い視野を持つよう心がけて下さい。

図2の青線（2）のように、中指と人差し指の間に伸びる感情線を持った人は、正義感が強く、愛情にもあふれた忠実な人ですので、 円満な家庭生活を送ることが多いようです。ただし、正義感が強過ぎると人と対立を招きますので注意も必要です。

図2の赤線（3）のように木星丘（人差し指の下）の中央またはそれ以上に伸びる長い感情線は、深い愛情と熱い情熱を持ってることを示唆しています。 しかし、愛情が深いがゆえに、恋愛を理想化し、相手を独占し、管理したがる傾向がありますので、 深い愛情と熱い情熱を趣味や仕事へも向けることにより、良い結果を導くことでしょう。

図2の紫線（4）のように、感情線がほぼ直線状態で刻まれている人は、冷静沈着でクールな人です。 感情を顔に出さないため、周囲からは何を考えているか分からない人と見られがちです。 感情を少し表情に表すよう努力すると好印象を受けるでしょう。

図2の茶線（5）のように、感情線が左下がりになり、終点が知能線より下に来ている感情線は、陰険であり嫉妬心が強いことを示唆しています。 相手が入り込んで欲しくない領域までネチネチと入り込んでくるため、嫌われやすい傾向がありますので、注意しましょう。

   感情線が途切れる『切れ』が生じている場合は、未婚者であれば恋愛の破局、既婚者なら離婚を意味します。 短い切れであれば、単に、薄情で利己的な性格を示唆している可能性もありますが、 明確に切れている場合は、愛情関係の途切れを意味します。

   複雑に絡み合った乱れた感情線を持つ人は、感情が豊かで、人情味があり、人に好かれやすいといった魅力の持ち主で、比較的女性に多い手相です。 愛情に敏感で、恋愛好きという面もありますので、浮気性という側面も持っています。 喜怒哀楽がはっきりしており、気分にムラらがありますので、少し慎重に行動すると良い結果を招くでしょう。