V型エゴグラム・パターンの概要
心理士・こころ
エゴグラムのCPとACが高く、FCまたはAが低い典型的な『V型』エゴグラム・パターンは、
自己矛盾を抱えて、常に葛藤している『自己矛盾タイプ』と言えるでしょう。
エリック・バーンの交流分析によれば、『V型』エゴグラム・パターンの方は、自分も相手も否定してしまいます。
不満や怒りを抱えているにも関わらず、人に気を使うあまり口に出して言えないためストレスを溜めやすく、うつ病や不安障害などの心の病に陥るケースも多いようです。
以下、『V型』エゴグラム・パターンの特徴について詳しく見てみましょう。
典型的なV型エゴグラム・パターンの特徴
典型的な『V型』のエゴグラム・パターンでは、CPとACが高いため、
エゴグラムのCPの特徴
および
エゴグラムのACの特徴
の通り、理想が高いけれども慎重に行動し、リーダーシップがあるけれども人に依存しがちであり、頑固で融通がきかないけれども協調性が高い、
という具合に自己矛盾を抱えています。
また、FCが低い典型的な『V型』のエゴグラム・パターンの方は、、
エゴグラムのFCの特徴
の通り、創造力や空想力にも欠け、人生を上手に楽しむことができません。
一方、Aが低い典型的な『V型』のエゴグラム・パターンの方は、、
エゴグラムのAの特徴
の通り、論理的・現実的に考えることができません。
エリック・バーンの交流分析によれば、『V型』エゴグラム・パターンは自分も相手も肯定的に評価ことができません。
不満や怒りを抱えているにも関わらず、人に気を使うあまり口に出して言えないのです。
このため、常に葛藤し、人生や世の中をはかなむ傾向にあり、人生を上手に楽しむことができません。
また、当然ですが、このような状態では人間関係もうまく行くはずがありません。
『V型』エゴグラム・パターンの方は、常に葛藤していますので、そのストレスから、うつ病や不安障害などの心の病に陥るケースも多いようです。
このような方はAやFCを高めて、内に抱えている不満や怒りを人に説明したり自己表現することにより、葛藤を小さくして行きましょう。
また、NPも比較的低いことが多いですので、これも高めるように努力すれば、他人を肯定的に評価することができるでしょう。
そうすれば、人間関係も改善し、人生を楽しむことができるようになって行くでしょう。
図1 FCが低い典型的な『V型』のエゴグラム・パターン
図2 Aが低い典型的な『V型』のエゴグラム・パターン
V型エゴグラムの変型パターン
『V型』のエゴグラム・パターンの方は葛藤タイプですが、図1に示すような高くてきれいな『V型』の方は必ずしも多くはないでしょう。
図4に示すように全体的に低かったり、図5に示すようにNP・A・FC共に低い『なべ底型』の方も少なくはないでしょう。
そこの深い『なべ底型』の方は、『V型』の方よりもさらに葛藤状態の改善には困難を伴うでしょう。
図4 『V型』エゴグラムの変型パターン:全体的に低い
図5 『V型』エゴグラムの変型パターン:NP・A・FC共に低い『なべ底型』パターン
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