逆N型エゴグラム

   エゴグラムのCPとFCが高く、NPとACが低い典型的な『逆N型』エゴグラム・パターンは、理想が高く、好奇心が旺盛ですので次々と目標を見つけては、 それに向かって邁進する『ワンマンタイプ』と言えるでしょう。 その時代の先端で組織をリードするカリスマ的指導者や独創的な作品を次々に生み出す芸術家というイメージでしょう。

また、『逆N型』エゴグラム・パターンの変型例も考慮した『逆N型』エゴグラム・パターンの特徴は、 CPが高くACが低いことであり、理想は高いけれども人の意見を素直に聴かないという点が特徴的で、思い込みや独りよがりが激しくなります。 以下、『逆N型』エゴグラム・パターンの特徴について詳しく見てみましょう。

   典型的な『逆N型』のエゴグラム・パターンでは、CPとFCが高いため、 エゴグラムのCPの特徴 および エゴグラムのFCの特徴 の通り、理想が高く、好奇心が強く、創造力や空想力が豊かな方です。 しかし、NPとACが低いですので、 エゴグラムのNPの特徴 および エゴグラムのACの特徴 の通り、人に対する思いやりが不足しがちであり、人の意見を素直に聴きません。

エリック・バーンの交流分析によれば、『逆N型』エゴグラム・パターンは自分を肯定的に評価しますが、相手を肯定的に評価することができない『私は正しく人は皆間違っている』という『ワンマンタイプ』です。 は自分を肯定的に評価しますので、自己主張が強く自分の意見を押し通そうとします。 しかし、相手を肯定的に評価できませんので、相手を厳しく批判したり、自分の意見に反論を唱える者を排除したり、責任転嫁もしますので、対人関係のトラブルは頻繁に起こるでしょう。

『逆N型』エゴグラム・パターンの方は、理想が高く創造力や空想力が豊かですので、 時代の先端で組織をリードするカリスマ的指導者や独創的な作品を次々に生み出す芸術家になれば成功する可能性はあるでしょう。

しかし、『逆N型』エゴグラム・パターンの方は、対人関係のトラブルが多いので、周囲からの批判も半端ではありません。 一度躓けば、周囲の人々の反感を買って失脚したり、批判の嵐にさらされる可能性も高くなります。 しかし、いくら批判の嵐にさらされても、本人はあっけらかんとしています。 『私は正しく人は皆間違っている』というワンマンタイプですから、人がいくら意見しても聴く耳を持たないのです。 もし仮に、人の意見を聞いて自分の間違いに気付いていたとしても、本人は間違いを認めようとはしないでしょう。

   図2に示すFCの代わりにAが高い『逆N型』のエゴグラム・パターンの方は、自己主張はそれ程強くありませんが、 理想が高く自ら論理的かつ合理的に考えて行動し、やはり人の意見を素直に聴きませんので、孤立しがちです。

また、図3に示すようにNPの代わりにAが低い『逆N型』のエゴグラム・パターンの方は、 理想が高く人の意見を素直に聴かず、論理的・現実的に物事を考えられませんので、ミスが多く責任転嫁しがちです。

   その他にも『逆N型』のエゴグラムの変型パターンとしては、図4に示すように全体的に低かったり、 図5に示すようにFCの代わりにAが高くCPもそれ程高くない『逆N型』と『逆V型』の中間的なパターンであったりする方も多いでしょう。

大切な点は、自分のどの部分が高く（強く）てどの部分が低い（弱い）かを正確に知り、 自分が理想とする性格の自分にするためには、どのような努力をすればよいかということを正確に知ることでしょう。